エクスプランテの外で起こっているたのしそうな情報をお知らせする、「キキミミ情報 #kikimimi-info 」。東京大田区・昭和のくらし博物館より、2019年9月15日(日)に開催される「虫干しワークショップ1 紙と古文書の専門家と開ける『反古紙(ほごし)の箱』」の情報が聞こえてきました。
虫干しワークショップとは?
季節の変わり目に衣類や書物などを広げて風を通す「虫干し」。
いつの間にか私たちのくらしから消えてしまった風景のひとつです。
もちろん、虫やカビなどからモノを守るという目的で行うものではありましたが、しまいこんだモノたちを広げ並べながら、時の流れをちょっと止めて一服する、そんな豊かな時間でもあったような気がします。
もしかしたら、大量なモノに囲まれてくらしている減退の私たちにこそ、時にはモノにまつわる記憶を反芻し、何が大切なのかを考え、新たな見方を発見するという「虫干し」の機会が必要なのかもしれません。
今回は、その第一弾。
発端は昭和のくらし博物館の理事会でのおしゃべり。NPO理事のお一人の紙の専門家である増田勝彦さんがふとお話しされた、自宅にある手付かずの反古紙の箱の話です。その場に古文書の若き研究者である西村慎太郎さんもいらしたことから、面白そう!ぜひ一緒に開けてみましょうということになりました。
専門家の方たちは、普段「紙くず」同然のモノの中から、どんな風に「お宝」にたどり着くのか?その地道な作業と「発見する目」はどんなものなのか?
そのワクワクする「過程」をご一緒させていただくワークショップを企画しました。
古文書に限らず、「親のアルバムの古い写真」「タンスの奥の古い着物」など、まだまだ虫干ししたいものが足元にたくさんあるように思います。「虫干しワークショップ」シリーズとして続けていこうと思います。
今回虫干しするもの ~今日との古書店が捨てかけていた「しわくちゃの紙くず状の反古」~
■増田勝彦さんの証言
大きなポリ袋に詰め込まれたしわくちゃの紙屑状の反古。由来は、京都の古書店が地方に出てまとめ買いした際、虫食い和本とその他紙屑状の反古をまとめてミカン箱にいれて送ってきたものです。古書店はそのようなものは店に持ち込むと虫が発生するとして、途中のゴミ捨て場に置いてくるのですが、私のリクエストもあり、段ボール1箱1万円で送ってもらいました。どの地域の文書かはまだ不明ですし複数地域のものが混じっているかも知れません。40リットル用ゴミ袋に7分目位の量です。
■どんな作業をするのか
とりあえずは、同じ地域の反古をまとめるまでできれば良いのではと思います。旧所有者が分かればその住所をインターネットで調べる位はできるでしょうか。
袋を開けて1点ずつシワ伸ばしをして、分類することになると思います。作業する人はマスクが必須です。
さて!どんなものが飛び出すか?いっしょに過去からやってきた謎の箱を開けましょう。(下中菜穂 記)
開催概要:虫干しワークショップ1 紙と古文書の専門家と開ける「反古紙
(ほごし) の箱」
日時:2019年9月15日(日)13:00~16:30
会場:昭和のくらし博物館 談話室
東京都大田区南久が原2丁目26−19
参加費:1,500円(入館料込・お茶おやつ付)
要申し込み:「氏名・住所・電話番号(当日連絡のつく番号)・FAX・メールアドレス(PCメールを受信できるもの)」を明記の上、昭和のくらし博物館までメール mail@showanokurashi.com または FAXかお電話( 03-3750-1808 )でお申し込み下さい。
(お電話は開館時間中のみ受付可。9/2-12は展示替え休館中のためご注意ください)
*増田勝彦さん(和紙文化研究所)、西村慎太郎さん(NPO法人歴史資料継承機構じゃんぴん)、そして下中菜穂(エクスプランテ)。今回は3人とも昭和のくらし博物館の理事。NPO活動をそれぞれの専門技術とアイデアとハートで応援する理事会発の企画です。
昭和のくらし博物館のワークショップPDF
http://showanokurashi.com/008.files/2019musi.pdf
昭和のくらし博物館HP
http://showanokurashi.com/
京都の古書店で捨てられそうになっていた紙くずの中からの、お宝さがし。
そうと聞いては居ても立ってもいられなくなってきたら、マスク片手にぜひご参加ください!
虫干しワークショップシリーズ、今後の展開も楽しみですね。
以上、キキミミ情報でした。