【自習ご報告:4】それぞれの旧暦カフェ・ワークショップ 特別自習(3) 「桃の節供に食べるもの」

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→「桃の節供に食べるもの」自習ご報告:2
→「桃の節供に食べるもの」自習ご報告:3
→「桃の節供に食べるもの」自習ご報告:4

◉旧暦カフェ 「やってみる」自習シリーズ

「やってみた」の後に、、、
再び調べてみる。
すると、さらに気がつかなかったことが見えてくる。
次なる「問い」が生まれてくる。

* * * * *

今回は、ヨモギ、ハハコグサ、春の味、、、をめぐって、
こだまのように対話が交わされました。
こういう記憶や暮らしの集積が行事を形作っているのかもしれません。
これからも、このような「対話」を大切にしながら、その中に行事の本質を見つけていきたいと思います。

小林こずえさん(東京・昭和のくらし博物館学芸員・大阪、岡山)
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沖縄で料理の勉強をしていた妹から沖縄では清明祭(シーミー)をすごく大事にしていることを聞いてから、
毎年清明節辺りになると、シーミーをやってみたいなぁと勝手
に思ってました。
やはり中国とのつながりが深いのですね。
ハハコグサを「清明草」と呼ぶだなんて、すごい!

西村優子さん(神奈川 紙の造形作品制作 鹿児島)
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胡霞さんの記事。
ちょうど紙銭が気になって調べてたんです!!そのワードに、すごい偶然。
西安にもいったことあります。中国の文化奥深いですよね。。もっと調べてみたいです。

大竹誠さん(伊豆高原 元・美術大学教授 千葉 山梨)
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胡霞さんの「ナズナワンタン」食べて見たいな~。
ハハコグサの餅も食べたいな~。
私はパン自家製ですが、ハハコグサを擦って入れれば「ハハコグサパン」になるのか???
散歩のたびに、ノビルや明日葉をゲット。腰を曲げる機会が増えるので要注意ですが。
春が来たのが嬉しい。

篠崎純子さん(東京 民謡・わらべうた・紋切りを愛する保育士 鳥取+鳥取)
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故郷鳥取の母より桃の節句の食べ物の主なもの返事がきました (小さい頃食べていたはずの私は、すっかり忘れてました💦)

○おいり
お米のポン菓子を、水飴で俵状に固めたもの
雛流しの桟俵(さんだわら)にものせます

○菱餅

○田螺(タニシ)の煮付け
田螺は、お雛様の耳になる(!?)という言い伝えもあります
子どもの頃は、そーなんだー、と単純に受け入れていましたが、耳になるって不思議ですね
田螺の形が耳に似てるから?

職場の栄養士さんと
「ひなあられ」について意気投合

保育園の給食(おやつ)で、ひなあられがつく園は多いと思いますが、
鳥取出身の私と京都出身の栄養士さんは、東京の甘い砂糖にくるまったひなあられに異議あり!「やっぱりひなあられは、薄い醤油味じゃないと」と、意気投合します

この話になるたびに、
ひなあられの甘辛の境界線はいずこ?
きっと関ヶ原では!?
と思っています

岸 葉子さん(三重県 図書館職員 三重県&和歌山県)
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こんにちは。【自習ご報告:1&2】大変興味深く拝見しました。ヨモギもハハコグサもどちらのお餅もとても美味しそうですね!

「ヨモギの香りが身体中に部屋中に満ちてくる。」その幸せの感じ、よくわかります。子どもの頃、退屈した時なんかに、ヨモギを見つけては石ですり潰し、少し水を加えてもんでヨモギ団子を作って遊びました。 小学校に入学して間もない頃、従兄の家の庭先でそうやって遊んでいると、従兄が飼っている犬が見にきたので、犬の鼻にヨモギ団子をくっつけて驚いた犬に咬まれたことがあります。生まれて初めて犬に咬まれてびっくりして泣いたのですが、その後、大きくなってから犬の嗅覚の鋭さを知り、その時の犬はパニック状態だったにもかかわらず甘噛み?で私は痛くもなく怪我もしませんでした。今でもチル(犬の名前)に大変申し訳なく思い、甘噛みですませてくれて感謝しています。私のヨモギの思い出、その1です。

思い出その2は、中学1年の大晦日の朝、新宮の神倉山の麓の父の実家で、父が突然「ヨモギの餅が食べたい」と言い出して、父とヨモギを摘みに行くことに。それまで長年、お正月のお餅は白餅と青海苔入りの海苔餅の2種類(+あんこの有る無しで4種類)だったのが、それにヨモギの餅が加わった瞬間でした。

大晦日のヨモギ摘みは大変過酷で、神倉おろしの寒風吹きすさぶ空き地で、ススキの葉で手を傷だらけにしながら、ススキの根元に生えているヨモギを買い物カゴいっぱいになるまで摘むのですが、なかなかいっぱいになりません。まわりで幼い従弟&従妹&弟たち、合計6人の幼児が走り回り、真似して雑草を買い物カゴに入れてくれるので、子守りもしながら、それも取り除かねばならず…。 ようやくカゴいっぱいになったヨモギで作った餅は大人気で、ほとんど私の口には入りませんでした。笑 それは数年続いたのですが、その後、和歌山の叔母が春に知人の畑でヨモギを摘んで冷凍しておいてくれたり、市販の乾燥ヨモギを使ったりで、過酷なヨモギ摘みはなくなりました。今でも思い出すとちょっと手の甲がヒリヒリします。

ヨモギの思い出は以上です。単なる思い出話ばかりですみません。

「関西では、よもぎを使ったものを「草餅」と呼ばずに「ヨモギ餅」と呼んでいたとある。」
そのとおりです。お伝えしたかったのは、このことです。私や夫や父たちは、正確には「ヨモギの餅」と言います。「草餅」は言葉として通じますし、お店では「草餅」として販売しているような気がしますが。夫が言うには「標準語」だろうとのこと。今まで意識したことなかったのですが、「草餅」という言葉には全くなじみはありませんね。いろいろ発見があって、とても面白いです!

ここまでメールを打っていたら、メールをいただいていることに気がつきました。ありがとうございます。
胡霞さん(なんてお読みするのでしょうか?)のお話、とっても面白いです!ハハコグサもヨモギも普通にお餅があるなんて!ナズナのワンタン、どんな感じなのでしょう?大変興味があります。
また皆さんのご報告を楽しみにしています。

佐藤小菜さん(東京都板橋区 ケアマネジャー 父、茨城三村 母、福岡臼井)
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こんにちは。
面白ーい!
ハハコグサの草餅のお話から
沖縄の春のお墓参り、
胡霞さんさんのお話まで、どんどんつながりますね。

清明は、年によっては自分の誕生日が重なって、何だろうなぁと思いながら気にせず今日まで、過ごしてしまいました。
たしかに今年の誕生日はざーざーと恵の雨でした。

春の息吹を五感で感じながら、ご先祖さまに想いを馳せて、命の巡りに感謝する。
とても素敵な時間ですね。

韓氷さん(東京)
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清明節について、実は文学作品以外の生きた体験はわたしの中にあまりないのです。
母は小さい時から両親をなくしたこともあり、
我が家における歳時行事の伝承はかなり薄いほうかもしれません。とても残念なことですが。
それに鄭州では清明節にお墓参りする家庭もありますけど、
もっと一般的なのはお正月の三日目にお墓参りする習慣です。
現代では外で働く人たちがだいたいお正月の休暇中にしか帰省できない
ということは、いっそうその習慣を強化させたかもしれません。

実は私は大人になってから、母と一緒に里帰りするときにはじめて母方の先祖のお墓に参ったのです。
美しい竹林の中の墓地に、一族の先祖たちが眠っていました。
胡霞さんから送ってくれたお墓参りの映像をみて、当時の様子を懐かしく思い出しました。
ちなみに妹の旦那さんは福建省の出身ですが、そちらではお墓参りするときに
お供えした食べ物を最後にみんなで分けて食べるそうです。沖縄の風習と似ていますね。

春の食べ物といえば、私が一番好きなのは香椿(つばきではない)の若芽です。
香椿は「ケヤキに似たセンダン科落葉高木」であり、春に生えてくる若芽には独特な香りがあります。
お浸しにしたり、卵と一緒に炒めたりして美味しくいただきます。
日本ではほとんど見かけませんが、一度だけ淡路島で見かけたことがあります。
さすがに我慢できなくて、少し盗み摘みをしました。
「なずなのワンタン」も大好きです。日本の路上にも生えているとは知りませんでした。

山下嘉子さん(千葉 ケーブルテレビ 焼津)
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ハハコグサの草餅は食べたことないなあ。蒸したヨモギを丸めたのが冷凍庫に残ってました!(笑)
小さい頃、浜行きに行きましたが、やはりこの時期だったかなあ。浜で着物を着た祖母と大叔母と一緒に写ってる写真があったような。春はそういう時期なんですね。くらしのそばに自然があるとやはり豊かですね。

斉藤美穂さん(東京都 会社員 宮城)
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桃の節句の頃は、宮城の実家に行けば、田んぼのあぜ道や空き地からきれいなヨモギを摘んでくることができるのですが、東京の空の下、残念ながらヨモギをみつけることができませんでした。
 かわりに、桃の節句の桃について思いを巡らせていると、何気なく立ち寄った新宿区にある筑土八幡神社の庚申塔を思い出しました。
庚申の日といえば、その日は虫がでてきて、寝ているうちにその人の悪事を閻魔様に告げ口をすると考えられていました。庚申の日には虫が告げ口をしないように、みんなで寄り集まって徹夜をしていたという習わしがありました。庚申講とよびご存じの方も多いと思います。庚申講を何年か続けた記念に庚申塔が建てられました。
 庚申塔の図案には、庚申の申の字が猿を表すため、自分の悪事を告げ口されないようにと、見ざる聞かざる言わざるの三猿が使われることが多いです。また青面金剛のが彫られているものも多いです。青面金剛、三猿、月と太陽、この3種が彫られている庚申塔がよく見られる庚申塔です。
 筑土八幡神社の庚申塔には、2匹の猿がいます。珍しいことに雄猿は桃の木に手をかけ、雌猿は手に桃をもっていて、上のほうに月と太陽が彫られています。吉祥を表す桃の実、死と再生を示す太陽と月、など思いを巡らせると長くなりそうです。面白いので写真をとっておきました。
お内裏様とお雛様にかえて、桃の実と仲睦まじい雌雄の猿でした。新宿区の文化財となっているようです。

中嶋美香子さん(京都府福知山市 デザイナー 型染め修行中 愛媛)
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桃の節句についてメールをもらった日は、ちょうど桃の枝をグツグツと煮込んでいーい香りに包まれていました~染料になるかどうか、どんな色が出るか片っ端からそんな実験を繰り返しています。ちなみに桃はぜーんぜんだめでした 笑草木染めをメインにはなかなかできないですが、季節の恵みを受ける点では食べたり愛でたりする他にもこんな形もあるのだなーと。

そうそう菜穂さんにいただいた赤旗新聞の連載記事を何度も読んでいます。
ちょうど桃の節句の時の、農事の始まり前に一日遊山するところ
裸足で青を踏む様子、にとっても光とか生命力を感じて。
染めで表現してみたいな~とずっと思っています。もし形になったら、みてくださいね!

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