端午の「葉の力」
◉2022年の新暦では6月3日にあたります
こんにちは。
花が次々に咲いては散り、季節は「花」から「葉」へと移りました。
あたりは滴るような緑、植物の生気に満ちています。
毎年繰り返されていることではありますが、まるで魔法のよう。
「端午」の行事に登場する植物は、この季節ならではの若く柔らかい「葉」です。
ご先祖さま達は、これからやってくる、蒸し暑く危険な夏を乗り切るために、
これらの植物の力を借りようとしたのかもしれませんね。
端午の日に刈り取った薬草は薬効が強く、この日を「薬日」と呼んだのだそうです。
ということで、今回はこの季節の「葉の力」をテーマにしたいと思います。
すぐ思い浮かぶのは、柏餅のカシワ、菖蒲湯のショウブ、粽のササなどですが、
地域や家庭によって、もっと違う植物の葉も使われているようです。
なぜこれらの葉が選ばれたのでしょう?
今までもこの自習をきっかけに、記憶が蘇ったり、年配の方と話が弾んだり…と、
さまざまな場所で、対話が生まれているようです。
今回もみなさんのお返事楽しみにしています。
それぞれの旧暦カフェ・ワークショップ 特別自習 (4)
端午の「調べてみる」「やってみる」
1)「端午」の節供に登場する植物とその使い方を教えてください。
食べる以外にも、さまざまな使い方がありそうです。
2)「端午」「葉」をめぐる記憶、エピソードがあれば教えてください。
3)この季節の「葉」で包む食べ物について教えてください。
この季節だけに食べられる「葉」を使った料理でも。
4)「葉」を茹でてみる。
粽や柏餅に使われる葉は、灰汁と一緒に茹でてから使われます。
身の回りで葉を採集できたら、ぜひ、一度これをやってみませんか?
灰が手に入らなければ、重曹でもいいかもしれません。実験報告お待ちします。
日程:2022年6月3日(金)
参加形式:今回は自習のみですので自由参加 参加費は不要です
場所:各自皆さんのおうちで。安全やマナーに気を付けて楽しく自由研究してみましょう!
※日程は目安です。ご都合に合わせてご参加ください
さぁ、あなたも #端午の葉 してみませんか?
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皆さんの考える手がかりとなるように、
「端午」の節供で菖蒲がどのように使われてきたのか書いてみます。
これはあくまでも書物で調べたこと。実際はどんなだったのでしょうね?
どれも実際に見てみたいなあ。
(1)軒菖蒲(蓬と一緒に軒に葺く)
(農村では、菖蒲と蓬を葺いた「女の家」と呼ばれる仮小屋を作って、
田植え前の女性たちが忌籠った)
(2)薬玉(その中に刻んで入れる)
(3)菖蒲蔓(冠に菖蒲を飾る)
(4)菖蒲湯
(5)髪に挿す
(6)菖蒲ハチマキ(葉を頭に巻いて邪気を払う)
(7)菖蒲打ち(菖蒲の葉束を編んだもので地面を叩く)
(8)菖蒲合わせ(根の長さ、美しさを競う。平安時代に行われた。)
(9)菖蒲酒(根を漬けてみました。素晴らしい芳香です!)
(10)菖蒲刀(これは名前が菖蒲なだけで、金銀紙で飾った木刀のこと。江戸時代男の子が生まれると贈った。)
このほかにも、いくつか調べていて気になった写真があるのでご紹介します。
【1】なんと!ヨシで包んだ粽?
茎のついたままの葉で包む、そんな方法もあったんだ!
もっと違う葉っぱで包んだ粽があるのかも。
そもそもチマキって何だろう?
【2】菖蒲湯は飲むもの?
私たちは「菖蒲湯」といえば、お風呂に菖蒲を浮かべるものと思っていますが、
なんと、韓国では菖蒲を茹でた黄色い湯で、端午に日に顔を髪を洗ったり、頭痛除けに、この湯を飲んだりしたそう。今もやっているのかな?
ついでながら先日、伊東市の銭湯でこんな張り紙を見ました。
お湯に浮かべるだけでなく、こんな菖蒲湯もあるんですね。こんなお風呂に入ったら、池の魚か河童になったみたいな気分でしょうね。笑。
残念ながら当日は入浴できませんでしたが、こんな地域情報もあればぜひ。
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よかったらみなさんの自習結果(写真、制作エピソードなど)を私たちにもシェアしていただけるとうれしいです。
エクスプランテ e-mail: u-yu@yj8.so-net.ne.jp
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*メールは6/3以降に送っていただいても構いません。気長にお待ちしております。
当サイトでご紹介します。匿名や非公開を希望される方はお書き添えください。
みなさんのご報告、お待ちしてます!
*卯月八日の「天道花」の自習レポートありがとうございます!
まとめは、こちらをご覧ください。 https://www.xpl.jp/ws-20220526