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◉旧暦カフェ 「やってみる」自習シリーズ
旧暦5月5日(2022年の新暦では6月3日)は【端午】。それぞれのご自宅での自習版 旧暦カフェ・ワークショップの呼びかけました。
引き続き、呼びかけに応じて届いた地域の情報や報告をお届けいたします。
それぞれの旧暦カフェ・ワークショップ特別自習リンク:
あなたもおうちで参加してみませんか?それぞれの旧暦カフェ・ワークショップ 特別自習 『端午の「葉の力」』2022年6月3日各自自習のため自由参加、参加費不要です
「旧暦カフェ」とは、旧暦の時間軸で日本の年中行事を見つめなおすエクスプランテの体験型ワークショップです。
行事を通じて伝えてきた人々の暮らしと知恵から学び感じる、知的好奇心をくすぐる自由研究の時間。
* * * * *
兵庫県の永幡淳平さんから、「葉っぱ」の行事を教えていただきました。
桃香野の一万度祭(奈良県奈良市月ヶ瀬 5月の行事)
この行事では葉っぱを一枚お供えします。
村の方々が、御百度参りのようにして鳥居と拝殿のあいだををぐるぐるお参りされるのですが、そのときに皆さん椿の枝を一本持っていて、その枝から綺麗な葉っぱを一枚ちぎって、賽銭箱の横にいらっしゃる今年の宮守さんに渡してしていきます。
枝は一回お参りするたびに交換して、また新しい枝から、これぞ!という一枚を皆がそれぞれ奉納していきます。
そうして集まっていく葉っぱの中から、長老さんたちが、より綺麗な葉っぱを選抜して上座の箱に移していき、またその箱からとくに美しい葉っぱを選んでをくくり返して、最後は10枚に絞られた中から、今年の選りすぐりの一枚を決める、という行事です。
奉納される一枚の葉っぱは、なんとも眩しく風格ありに見えました。
梅林で有名な月ヶ瀬村にある川沿いの集落で、年間通してさまざまな行事を今も大事にしておられます。
なんて、素敵な行事でしょう。
このような行事を大切に今でも伝承する地域があると知っただけで、なんだか日本も捨てたもんじゃないな〜という気持ちになります。
いいなあ〜。
実は最近、「くさっぱら公園」で、子どもたちに思わず「あなたの一番の葉っぱを持ってきて〜」と言ってみちゃったのです。
すると、、、少ししてから、それぞれ大事そうに自分の「一番」を手渡してくれました。
いいなあ〜。
摩気神社の御田植祭(京都府南丹市 6月第1日曜日)
御田植祭は、今日でも日本中あちこちで行われていますが、こちらでは苗に見立てた粽で田植えの所作をして、今年の実りを祈願されます。本殿に上がる階段を田んぼ代わりにして、2名の早乙女さんが、すらっと細身の粽を一本づつ植えていくもので、ユニークな光景が印象に残っています。
南丹地域のとても気持ちのいい景色の農村で、集まった皆さんもにこにこ楽しそうで、茅葺の風格ある社殿も見応えがあって、佳い行事でした。
最後の写真、茅葺き屋根の上をよーく見ていただくと、菖蒲とよもぎの葉が乗っています。
粽のあの形は稲の苗だった!?
またも、永幡さんから衝撃の報告。ちまきとは何か?あの形は?
という「問い」を頭の中で渦巻かせながら、
「葉っぱ」採集したり、慣れない「粽作り」に挑戦している最中に、
この写真が届きました。衝撃。ああ、そういうことだったか!!
これも答えの一つにし過ぎないかもしれませんが、
いろんなことが繋がって、なんだかストンと腑に落ちるのでした。
それにしても、なんと美しい行事でしょう。田の神様がお喜びになりそう。
ちょうど旧暦端午のころですね。
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