2024年3月17日(日)、東京・渋谷区の景丘の家で開催されたワークショップの様子を、ご報告申し上げます。
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【関連情報】景丘の家 フォトレポート
まずは、膝を寄せ合ってお話。
「お地蔵さん。みたことがある?」
「こんな、お地蔵さんもあるんだよ」
「みんなが服や帽子を着せたり、お花供えたりして、大切にしているみたい」
「お地蔵さんって、なんだろうね?」
「こんな、お家があるお地蔵さんもいるね」
「これは、宮崎県で撮った写真で、タノカンサアと呼ばれているんだ」「田の神さま」ということみたい。
「秋田県には、こんな藁でできた巨人もいるんだって。」
「村境に立っていて、村の中に悪いものが入ってく来ないように見張ってるらしい」
「こんなの、作ってみたよ。」
「近所の図書館の前に立っていた大きなカヤの木が切られてしまって、そのかけらがうちにやってきた。
それで作ってみたのが、門入道(もんにゅうどう)。小正月にこれを作って門口に飾る地方があるんだって」
「京都の宮津地方では、子どもたちが毎年お地蔵さんをきれいに洗って、色を塗る直す「化粧地蔵」っていうのがある。去年見てきたよ」
「お地蔵さんはどうやら、子どもたちを守ってくれるみたい」
「こっちは藁だね。岩手の春風祭りの時に作る藁人形。面白い格好しているね」
「どれも、石や木、藁など身近にある素材の中から生まれているね。」
「さてさて、ここでもう一度考えてみよう、お地蔵さんって一体なんだろう?」
「なんだか、わかったような、わからないような、、、、
私たちも「お地蔵さんみたいなもの」を作ってみながら、考えてみようね。
近所の家が壊される時に一緒に切られてしまった枝を貰ってきた。
並べてみたら、なんだか歩き出しそう。
じっくり見て、この中から「これだ!」とピンときた枝を一つ選ぼう。
どれがいいかな?
今度は海岸で拾ってきた石。
丸かったり三角だったり、スベスベだったり、色も模様もいろいろ。
どこからきたんだろう?どのくらい海の底でゴロゴロしながら丸くなったのかな?
選んだ枝と石に加えて、木の実や葉っぱなども組み合わせて、さあ、つくろう!
大きな丸太の頭をどうしても平らにしたい!
ノコギリ ギコギコ頑張る。
すごい足長さん!
やった!「お地蔵さん」ができた。
いろんな「お地蔵さん」ができました。
「お地蔵さんてなんだろう?」
まだ、よくわからないけど、これを持ち帰って「私のお地蔵さん」として、大切にしてみよう。
少しだけ、わかるかもしれないね。
そうそう、
この石たちはこんな場所から、やってきました。
山から、海から、やってきて、あなたに選ばれて、お地蔵さんの一部になりました。
*ワークショップの写真提供:景丘の家